Engineer In Trainingとは?EITの取得方法

Engineer

こんにちは、スパ二郎です。テキサス州にPE(プロフェッショナルエンジニア)として登録しているエンジニアです。

本記事では、EIT(Engineer In Traning)の取得に必要な情報を載せたいと思います。

是非、こんな人に読んでほしい!!!

・FE試験に合格している人

・米国に在住している場合

・大学のシラバス英訳に困っている人

・プロフェッショナルエンジニアを今後目指す人

EITとは?

EIT(Engineer In Training)とは、その名の通り「研修中のエンジニア」という意味です。

日本で言うと技術士補に当たります。

PE(Professional Engineer)になるためには一次試験と二次試験を受けて合格する必要がありますが、EITは一次試験と二次試験の間にある通過点として理解いただければと思います。

つまり一次試験を合格した後、すぐに二次試験を受ける事ができるわけではなく、二次試験を申し込むための資格を得なければなりません。

ただしこれは米国に在住している場合が殆どのケースだと思います。

米国在住の場合
  • Step 1
    FE試験に合格

    NCEESを介して受験します

  • Step 2
    EITに登録

    登録する州を決めます

  • Step 3
    PE試験に合格

    EIT登録完了しないと受験できません

  • Spte 4
    州への登録

    PEライセンサーから推薦状など書いてもらいます

日本に在住している場合、EITが無くても二次試験を受ける事ができます。

日本在住の場合
  • Step 1
    FE試験に合格

    日本PE・FE試験協議会(JPEC)を介して受験します

  • Step 2
    PE試験に合格

  • Step 3
    州に登録

    EIT登録がない分、通常のPE登録作業に加えてシラバスの翻訳作業などあります

しかし、最終的にPE登録をする上で、遅かれ早かれ、EIT取得時と同様の作業をしなくてなりません。

EIT取得の流れ

FE 試験合格後、EIT 取得のプロセスは以下の通りです。

登録する州によって多少違いはありますが、基本的な流れとしては大差ないと考えてOKです。

ここではテキサス州のTexas Board of Professional Engineer (TBPE)を登録先として書きます。

申し込み

TBPE(Texas Board of Professional Engineer)に EIT の申し込み。

申し込み料として$15支払います。

申込後、5営業日以内で自分の担当者がアサインされ、必要提出書類に関して、指示されます。

Boardに成績証明書と卒業証明書の送付

大学から Boardに成績証明書および卒業証明書を直接送付する旨、TBPE担当者から指示有ります。

大学(工学部総務課などに)にその旨伝えて、対象書類の英語版をTBPEに直接Eメールで送付するように依頼しましょう。

卒業生の頼みと言えど、大学側としても、かなり面倒な作業となります。

可能な限り、大学に足を運び、挨拶をして心象を良くしましょう。

こればかりは自分の力だけでは進めることができないですね。

大学の担当者との円滑なコミュニケーションが重要となりますね!

評価機関の決定(EAC/ ABET認定校以外の場合)

卒業した大学がEAC/ABET 認定校以外の場合、公的な評価機関を介しての自分の卒業した大学がそれ相当である証明が必要です。

自分の卒業した学校が対象かどうかは、ここから確認がきます。

APS

TBPEから評価機関をいくつか紹介されますが、その中の 1つにNCEES があります。

NCEESはFE試験やPE試験の認定機関なので、NCEESで自分の卒業した大学を評価してもらうのが無難でしょう。

NCEESへの提出書類

NCEES で進める上で、以下3点をNCEES に送付する必要あります。

卒業証明書(Certificate of graduation)

②成績証明書(Official Academic Transcription)

③英語版シラバス(Official course descriptions)

卒業証明書(Certificate of graduation)、成績証明書(Official Academic Transcription)の2点を、大学から本人を経由せずに NCEES に直接郵送(電子メール不可)してもらえば良いが、問題は残り1つの英訳版シラバス(Official course descriptions)です。

英語版シラバスが大学に存在していれば問題は無いが、日本の大学の場合は英語版シラバスが無いケースが多いと思います。その場合、以下の何れかで英語版シラバスを取得しましょう。

専門の翻訳業社、または自力で翻訳したシラバスのドラフトは、大学側にレビューしてもらい、学部長の捺印が入った英語版シラバス(Official course descriptions)を正式発行していただき、それを自身にてNCEES にメールで送信しましょう。

  • 大学に英語版シラバスをダメもとで作成するようにお願いする
  • 日本語版シラバスを大学から取得後、専門の翻訳会社に依頼する
  • 日本語版シラバスを大学から取得後、自力で英訳する

Credential Evaluationの購入

NCEES で上記 3 つの書類が揃った後、卒業大学を EAC/ABET 認定校と相応か評価してもらうためにCredential Evaluation と い う ア イ テ ム を購 入($350)します。数日後 、NCEES マイページの Dashboard に「Meet NCEES standard」と 表示され、Actionアイテムとして「Send to board」を選択すればOKです。

EIT証明書の発行

NCEESからCredentials Evaluationの結果をTBPEに送信して約2週間後、担当者からEIT として登録されたこと連絡頂き、後日証明書が送付されます。有効期間は8年で、その期間内に PE 試験を受験すことができます。

おまけ

Credential Evaluation に関しての調査、大学側への交渉、およびシラバスの英訳でかなり時間を要した場合、EIT の Application に対して プラス90日の猶予が与えられます。しかし、それを過ぎた場合は一度 EIT の申し込みが Withdraw されてしまう為、再度申し込みをする必要があります。ただ、追加で必要なのは申し込み料の$15のみで、これまで既に提出済みの書類は、継続して引き継がれる為、再提出は費用です。なので、ある程度、事前のリサーチ、必要書類の準備、大学側との連絡を済ませておくことがおススメです。

最後に

日本の大学を卒業している殆ど方は、EIT取得の必要性の有無に関わらず、シラバス翻訳という関門が待ち構えています。

この関門で、PE受験またはPE登録を諦めてしまうかたが多いと思いますが、やってしまえばその苦労は遠い過去のように感じ、あの時やっといて良かったと感じると思います。

FEやPEの試験勉強よりも、受験資格取得のための事務作業や調査が一番大変だとつくづく感じますが、逆にそのくらい乗り越えられなければプロフェッショナルエンジニアの称号を得るに相応しくないとも言えるかもしれません。是非、PEというタイトルを名刺に載せて箔を付けたい方は、折れずに頑張ってください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました